特注担当の松並です。
今回ご紹介するのはエキスパンドです。
久宝金属で特別な加工をしたわけではなく、
弊社の製品をお客様自身で加工して下さったのです。
ワクワクする使われ方でしたので
ぜひご紹介したいと思いました。
エキスパンドという素材は、一見金網のように見えるものなのですが、
金網のようにワイヤーを編んだものではなく、
一枚の板に小さな切り目を入れて引っ張って作っています。
七夕飾りの網飾りと同じ作り方です。
網飾りは紙なので伸び縮みしますが
エキスパンドは引っ張っられたまま、金網のような形になります。
身近なところでは自転車の前かごがエキスパンドで作られています。
久宝の定番製品は目がとても細かいものです。
お客様はご自分で様々な工夫のある製品を開発をしたり
依頼されてものを作ったりなさっている方です。
ジャンルを問わず、思いついたものは100%製品にしているということです。
今回使っていただいたのはこれです。
ドイツのフランクフルトの展示会で公開されたものです。
ひと目ではなにかわかりませんでしたが、
メーターのようなものが付いているので測定器かと思いました。
ところがお聞きしてみたら…
なんと管楽器のリードを保管する保管器だったのです!!
私はリードというのは口にくわえる部分かと思っていたのですが
そうではなく、その口にくわえる部分に仕込まれ、
振動で音の微妙なビブラートなどを表現するものでした。
リードはフランスなどで生育している窒ナできている
とても微妙なもので、湿度などの管理が大変重要なのだそうです。
演奏者はリードを何種類も持っていてどう表現したいかで
使い分けながら演奏します。
保管をするだけの器はこれまでもあったのですが、
湿度まで調整しながら保管する器は
世界初とのことです。
写真ではわかりづらいのですが、手前の器の両端に
少し目隠しのようにエキスパンドが使われています。
真ん中の四角く並んでいるのが保湿のためのものだそうです。
世界には知らないことがいっぱいあるものだと
今更ながら教えていただきました。
ドイツのフランクフルトまで久宝金属のエキスパンドが行っているかと思うと
不思議なような、誇らしいような気がしました。
音楽に携わる方々の大事な楽器、それを保管するものをお作りになった方に
微力であってもお役に立ててうれしく思います。
皆様も作りたいと思っているものがありましたらぜひお声かけくださいませ。
お役に立てるように頑張ります!
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