非電化籾摺り機

ものづくりの仕事

まず、写真をご覧下さい。これは何でしょうか?

「コーヒーミル?パスタマシン?」と手作り料理好きな方は思われるかもしれませんね。
実は、非電化籾摺り機です。
「非電化?籾摺り?」名前を聞いても?が二つに増えるだけかもしれません。
「非電化」とは文字通り電気を使わないということです。
「籾摺り」とは殻つきの米を玄米にする作業です。言わば手動の殻剥き機なんですね。
発明起業塾塾長の「藤村靖之」先生の主宰する「非電化工房」より、量産化の依頼を頂き、
製作させていただいているものです。(実は私は大阪発明起業塾の11期生です)
なぜこのようなものが必要なのでしょうか
一つにはエネルギー問題です。
日本ではお米にまつわって原発4機分もの電気が使われているそうです。
お米で電気と言えばまっさきに炊飯器が浮かびますが、電気で冷蔵されていることは
あまり知られていないのではないでしょうか? 実は私も数年前までは知りませんでした。
お米は、籾殻つきであれば湿気にさえ気をつければ長期保存できるのですが、籾殻を取って
外気に触れると劣化が進んでしまいます。それを防ぐために低温貯蔵しているのだそうです。
籾摺り機が身近にあれば、食べたい時に都度籾摺りをすることが出来ます。
お米を籾殻つきのまま保存出来るようになるので低温貯蔵の必要がなくなると言うことです。
これはおいしいお米が大好きな人にとっても嬉しい話です。
ご存知の通り、コーヒーは炒りたて、引きたてが一番おいしいですね。
お米も同じように、摺りたての炊きたてが一番おいしいのです。
もう一つには食の安全問題です。
現在のお米の流通は、仕組みが大きすぎて生産者と消費者はお互いの顔が見えません。
偽装米や不良米流通事件などの問題も起きています。
無農薬有機栽狽ネど安全なお米を信頼できる生産者から買いたいと思う消費者は、
自力で信頼できる相手を探している状況だと思います。

この籾摺り機は「もみすりクラブ」というプロジェクトに必要なものとして開発されたもので、
「もみすりクラブ」は安全安心なお米の生産者と消費者を直接の信頼関係で結ぶ仕組みです。
興味のある方は「もみすりクラブ」で検索してみてください。詳しい説明をされているサイトがたくさん見つかると思います。
この籾摺り機が完成した時、早速摺りたての玄米を圧力釜で炊いていただいてみました。
炊いている時から、とうもろこしをゆでているような甘い香りがします。
食べると・・・「おいしい!!」 明らかに今まで食べていたお米と味の次元が違います。
味も噛むほどに香ばしく甘く、とても深い味わいがありました。
エネルギー、食の安全など大きな問題を考えると、自分に出来ることの小ささに
つい悩んで結論が出ないことしばしばな私ですが、これは確信を持って言えます!
「自分で籾摺りしたお米はうまい!!」
お米は日本中いつでもどこでも食べれるけど、自分で摺った我が家のお米が一番おいしい!
・・・・・なんて、なんだかステキな話じゃありませんか?

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