器を変えると食の文化も変わります <漆のアソベ> 

これは 京都の老舗の漆器屋さんの新店舗にお使い頂いた例です。

「アソベ」と言う名前。

これは社長さんのお名前から来ています。

外観だけでは 漆器を売っていると分かりにくいですね。

大きなブルーの模様のある前面の透明の板は

とても大きなガラスで出来ているんですよ。

そして、中も白で統一された明るい空間になっています。

レールシェルフは 特注で、34枚も使って頂いています。
凝りに凝った内装なので、それらの棚板がピシッと 一本のラインになるよう、 たわまないよう たれないようにするのに 細心の注意をしました。

レールシェルフPROという店舗等に最適のものをお使い頂いています。

棚板も通常のものより厚みがあり 留め具も大きく、耐荷重も3倍以上あります。また、壁に色々制限があっても それらに対応させて頂いています。

おかげ様で 大変ご満足頂いています。

遊部工芸株式会社の社長 遊部さんと この店舗をデザインなさった武内建築計画事務所の武内さんに お話を伺いました。

川添:大変明るくて すっきりと美しい空間が出来ていますが、ここはどのようなコンセプトで作られたのですか?

遊部:うちのような商売は どっしりしたイメージ・重厚な老舗のイメージがあって、それはそれで大切なんだけれど、場合によっては そのために町屋風にしたり わざと汚したりしてイメージを売っている所も出て来ています。
でも、時代は変わって来ていて、仏間もないし 床の間のない所が多いでしょ。
茶の間と言わず リビングだのダイニングだのと 呼び方まで変わってきています。ずっと悩んでいたんです。

「古い良きもの」を「今の時代に合うもの」として使ってもらいたいので、新しい店舗は 白に漆器を置いたらとても綺麗じゃないかと思って、武内さんに相談しました。「え?!」ってびっくりしてくれたから、俄然やる気になっちゃった!全てを白にしたいと相談したら、それを具体的に実現してくれたのが武内さんです。

川添:白と言っても 微妙に違う色の白を使っていますね。

遊部:白って難しくて、メラミンだと安っぽくなるし、ウレタン塗装は うちは塗りが専門なので気に入らなくて・・・・・。
最終的には 什器は「チタン塗装」になりました。

川添:白も微妙に違う色が使われていますね。真っ白ではないので 見た目にも優しく柔らかな空間になっています。そして、壁等は すこ〜し コテ痕が付いていますが・・・。

武内:こちらはスタッコという西洋漆喰なのですが、今の時代に合うように 壁にはそのテクスチャと色を使いたかったのです。その風合いの良さは前から使って良く知っていたのです。大理石と貝が混ざっていて、時間が経つに連れて 硬化度が上がるんです。

コテ痕はわざとらしいものじゃなくて、ほとんど感じられないくらいのものなんですが、光が乱反射して 商品がとても綺麗に見えるんですね。目にもきつくないですし。

レールシェルフも 皆で色々話し合って決めました。棚板の高さは変えられないけれど、棚柱が見える事は絶対に嫌だったので、綺麗さをとりました。
遊部さんには そこを十分理解して頂きました。

遊部:人の目ってスゴくゴマ化せないんです。ここに入ったらすぐに その人に全ての情報が目に入っているんですね。それって、怖い事なんです。何も説明しなくても 手を抜いていたら完全に分かってしまうんですね。
棚板を動かせないというのは始め気になったけれど、やはり必要だと思いました。
高級感のある店にしたかったし、綺麗にしたかったから。壁を生かしたかったし、漆器を生かしたかったんでね。

川添:それだけ 店舗やその白の色にまで凝っていらっしゃるお店に レーッルシェルフを使って頂けてとても嬉しいです。

遊部:外装も ガラスという提案があった時 飛びつきました。

古いビルをリフォームしないといけなかったんでね。ボロ隠しといっても 統一感が居るし。

川添:遠くから見ても とても綺麗ですね。そこが漆器屋さんとは とても嬉しい驚きですね。
若い人達に メッセージをお願いします。

遊部:伝統産業ですが ついこの間まで 汁碗とか茶托とか銘々皿とか日常的に使っていたんですよね。大家族だったし 時には友人を招いたり、親戚が集まったりして 漆器は日常雑器でもあったんですね。そして、おじいちゃんおばあちゃんから 孫達にも行事とともに伝わって行くものでもあったんです。
でも、今は 家族だけで生活している方が多いから 食器がないがしろにされていると感じます。
確かに漆器は安くはないです。
木を10年くらい寝かしておいて、それを今度はろくろで削り取って形を作って、そこに漆を塗って作って行っているので プラスティックのように安くはないのですが、手に取って持ったときの感じの柔らかさ・温かさを味わって欲しいですね。
保温力もあるし、殺菌力(*注釈あり)もあるんです。
丁寧に洗って 丁寧に拭いてしまっておく・・・・・大事に使う事をして欲しいんです。

でも、最近は 食洗機に掛けて使えるものもありますよ。

川添:食洗機に掛けられるんですか!それなら漆器になれていない人も使い易いですね。
うちにも漆器があるんですが、大切に使っているつもりでも ちょっと欠けたりするんですが・・・・・。

遊部:それは修理できますよ。余り大きく欠けていると難しいんですが、一度持って来て下さい。修理して また 使って下さい。
僕ね、良く提案するんだけれど、給食で使う食器だけれど 自分の食器を与える。そして、6年間使う、欠けたら修理する。
そうしたら、食器を大切にするだけじゃなくて 食べ方つまり食の文化も変わって丁寧になって来ると言う風に思っているんですよ。

川添:なるほど。漆の器を使う事で 食文化も丁寧になって行くと言う事ですね。それはきっと、他の文化にもとても良い影響がありそうに思えますね。
今日はありがとうございました。

この後、丁寧に漆を塗り 金箔を張って又 漆を塗ってあるお箸を二膳 手に入れました。
毎日使っています。食洗機でも使えるそうですが、手で洗っています。
手にした時、その温かさに厚みと深みがあって ほぅっとします。
お箸の先は すんなり細くなっているので 使い易いです。お気に入りになりました。そして、ファンになってしまいました。
京都に行かれたら 是非 寄ってみて、手にしてご覧になってみて下さい。

ここに書かせて頂いたような細部にまで気を使って作られた食器の数々。
柔らかい光に包まれた空間。きっと お気に召す事だと思います。

住所:〒600-8091
京都市下京区東洞院通四条下ル元悪王子47-5

電話: 075-344-5333

定休日:水曜日

営業時間:10:00〜19:00

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